
社説:小沢氏不起訴 政治的責任は免れない
毎日新聞 2010年2月5日 2時31分
これで落着というわけにはいかない。小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体の土地購入を巡る事件で、東京地検特捜部は4日、当時の事務担当者、石川知裕衆院議員ら3人を政治資金規正法違反(虚偽記載)罪で起訴する一方、小沢氏は容疑不十分として不起訴とした。小沢氏は幹事長を続ける意向を表明した。
小沢氏が不起訴となったのは虚偽記載への関与を立証する明確な証拠がないとの理由からだ。だが、石川議員は不可解な巨額資金の流れを政治資金収支報告書に故意に記載しなかった点を認め、「小沢氏の手持ち資金と分かるような記載はしたくなかった」と供述しているという。つまり、これはあくまで小沢氏本人にかかわる問題であり、その監督責任、政治的責任は極めて重い。・・・
クローズアップ2010:小沢氏不起訴(その2止) 民主、残った火種
毎日新聞 2010年2月5日 東京朝刊
◇参院選へ世論注視 石川議員に擁護論
小沢一郎民主党幹事長の不起訴処分が決まったが、元秘書の石川知裕衆院議員ら3人が起訴され、小沢氏の政治的責任はなおくすぶる。鳩山由紀夫首相は小沢氏の幹事長続投を認め「小鳩体制」を維持したものの、内閣支持率は下落傾向にある。今夏の参院選を控え、今後の世論の行方によっては小沢氏の進退問題が再燃する可能性もある。
民主党内では4日、小沢氏の不起訴処分を受けて、ひとまず安堵(あんど)の声が相次いだ。起訴されれば小沢氏の進退問題が浮上し、党が大混乱に陥る事態になりかねなかった。輿石東参院議員会長は同日の記者会見で、「(小沢氏は)辞任する必要はない。参院選は7月で時間もあるので、国民も冷静な判断をしてくれる」と強調した。
小沢氏に近い衆院議員で作る「一新会」。松木謙公国対筆頭副委員長は4日の会合の後、記者団に「幹事長としての力をしっかり発揮してもらいたい」と語り、小沢氏主導の党運営に期待感を表明した。会合には20人を超える議員が集まり、小沢グループの示威的活動にも映った。・・・
クローズアップ2010:小沢氏不起訴(その1) 共謀の物証なく
毎日新聞 2010年2月5日 東京朝刊
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◇具体性欠く「石川供述」 検察幹部「真っ黒だが、司法の限界」
不可解な資金移動は暴かれたが、「頂点」には届かなかった。小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件は、同党衆院議員、石川知裕容疑者(36)ら3人が起訴される一方、小沢氏は不起訴処分に。石川議員らの逮捕後、小沢氏の関与が焦点だったが、東京地検特捜部の「主戦論」は、証拠の弱さに屈した。小沢氏側とゼネコンの関係を巡って特捜部は3年以上前に情報をつかみ、昨年3月にゼネコン各社への一斉聴取に乗り出していた。
小沢氏を立件するには共謀関係の立証が不可欠で、それには逮捕した3人の供述がポイントだった。特捜部は、特に小沢氏から4億円を直接受領した石川議員を重視した。
石川議員は「小沢氏に『不動産の取得時期を都合があってずらす』と伝えた」「小沢氏からの4億円を隠すため『銀行から同額の融資を受け、土地購入に充てた形にする』と小沢氏に報告した」などと小沢氏の関与についても一定の供述はした。しかし、虚偽記載についていつ、どこで、どのような相談をしたか、具体性に欠けた。他の2人の供述は「石川議員以下」(法務検察幹部)で、共謀を裏付ける物証もなかった。・・・
【関連】
小沢氏不起訴 重大な政治責任は免れない
(2月5日付・読売社説)
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毎日新聞 2010年2月1日 東京朝刊
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